飲食店でカフェラテやコーヒーを提供するとき、一番多くの方が頭を抱えるのが、コーヒーメーカーにはなにを選べばいいのかわからないということです。
そもそも、コーヒーメーカーとエスプレッソマシンはそれぞれまったく別物なのですが、それが分からずご自身のお店にあったマシンを選べないということにすらなりかねません。
そこでここではコーヒーメーカー、いわゆるドリップ式コーヒーとエスプレッソマシン、エスプレッソ式コーヒーの違いについて簡単に説明していきたいと思います。
【コンビニコーヒーを例に】
ドリップコーヒーとエスプレッソコーヒーは全く別物ですが、それを理解するために一番わかりやすいのがコンビニコーヒーです。
たとえば、セブンイレブンやファミリーマート、ローソンのコーヒーはどれもホットコーヒーとして販売していますが、コーヒーの抽出の仕方はまったく違うのはご存じでしょうか?
セブンイレブンやファミリーマートはいわゆるドリップ抽出に近い淹れ方をしています。ふだん皆さんが思い浮かべるホットコーヒーの味わいはこれに近いでしょう。
一方で、ローソンのコーヒーはエスプレッソ式、つまりコーヒーに加圧して濃いコーヒーを出し、それをお湯で割った「アメリカーノ」というコーヒーをホットコーヒーとして販売しています。
この2つの抽出方法の違いは、どちらが良い/悪いではなく、それぞれユニークな味わいを持つのですが、お客様の好みにハッキリ分かれてきます。
もし、イメージがわかないという方は、ぜひセブンイレブンとローソンの2社だけでもいいのでホットコーヒーを飲み比べてみてください!
ドリップコーヒーを好む日本人
さて、一般的に日本人はドリップ式で淹れたコーヒーのほうが好みといわれています。
↑ドリップマシンの例
ファミリーマートはコーヒー参入当時はエスプレッソ式を採用していましたが、2018年からセブンイレブンに続きドリップ式にしたのもそういう理由があるかもしれません。
ここまで知っておくと、2つの抽出方法があるのを理解することがマシン選びには重要になる理由がなんとなくわかるかと思います。
ときどき、全自動マシンを選ぶ際のご相談として「美味しいドリップコーヒーとカフェラテが出せるマシンをください」という方がいらっしゃいます。
結論から言うと、1台のマシンではこれは不可能です。
なぜなら、ドリップコーヒー(ドリップ式)とカフェラテ(エスプレッソ+牛乳)はまったくコーヒーの淹れ方が異なるからです。
↑デロンギのエスプレッソマシン
「でも、コンビニコーヒーはドリップコーヒーとカフェラテをメニューに出していますよね?」と思われるかもしれません。
厳密にいうと、ドリップコーヒーを牛乳で割ったものは「カフェオレ」と日本で呼ばれること多く、エスプレッソを牛乳で割るカフェラテとは別物になります。
カフェオレとカフェラテはどちらも意味的にはコーヒー+牛乳なので、セブンイレブンやファミリーマートが”カフェラテ”を名乗っても嘘ではないのですが、コーヒー業界で言うなら”カフェオレ”を彼らは出しているということです。※なので、SNSなどでもよく突っ込まれています
コンビニコーヒーなら力もあるのでいいかもしれませんが、一般の個人店でカフェオレをカフェラテとうたって出すと、クレームになるかもしれませんので、ここはきちんと分けておくべきでしょう。
話を戻すと、お店でドリップコーヒーとカフェラテをきちんと出したい場合は、ドリップマシンとエスプレッソマシンの2台が必要になります。
ただ、ドリップコーヒーではなく”ホットコーヒー”でいいのであれば、全自動エスプレッソマシン1台でも賄うことは可能です。エスプレッソをお湯割りしたコーヒーをホットコーヒーとして出せばよいからです。ローソンのホットコーヒーや、有名なデロンギ社の全自動マシンはこれをホットコーヒーとしています。
↑ホットコーヒーもカフェラテも出せるエスプレッソマシン
とはいえ繰り返しになりますが、一般的には日本人はドリップコーヒーのほうが好きな場合が多いです。
「女性ターゲットでカフェラテなどの牛乳メニューもきちんと押していきたい!」というならば全自動エスプレッソマシン1台でもいいかもしれませんが、「牛乳メニューは最悪なくてもよいので、コーヒー好きに合ったマシンを選びたい」ということであれば、ドリップコーヒーメーカーを買ったほうがよいかもしれません。
この点に関して、ウチのカフェ、喫茶店、レストランがどのタイプのマシンを選べばよいかわからない、性能の違いなどをきちんと知りたいというお声があれば、弊社でお伝えできますので、お気軽にご相談ください。
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